普通ブロックは本来、土圧がかかるものとして設計されていません。土留めとしては相応しくないのです。倒壊の危険があるのですね。しかし実際のところ、街中には土留めとなっている普通ブロック積が散見されます。新しく建物を建てようとする敷地では、この普通コンクリート土留めは、かなりの厄介者なのです。
建物を建てるとき、建築確認申請の際に確認審査機関より、普通ブロック土留めの安全性に対する見解を問われることがあります。
普通ブロック土留めに対して、何らかの対処をしていないと、建物が建てちゃダメと言われてしまうことがあるのです。
その扱いはどうしたらよいのでしょうか??
鎌倉市では原則、普通コンクリートブロック土留めは認められておりません。理想的には普通ブロックの土留めを撤去して、鉄筋コンクリート造の擁壁に造りかえるのがべき。しかしそれには時間も膨大なコストがかかってしまいます。
ただしブロック高が3段以下であれば、その対処方法は各設計者の判断に任せられます。もしそのブロック土留めが安全だと判断できれば、そのままやり替えせずに残すことができます。(クラックやハラミなどブロックの状態をよく確認すること!)
擁壁のうえに普通ブロックがある場合は、2Mラインがひとつの指標です。土圧がかかる部分の高さを、低い方の地面より2M以下に抑えなければいけません。(下段擁壁が1.8M以上の場合は、上段普通ブロックに土圧をかけていけません。)
↑例えば下段擁壁が1.6M以下の場合。上段普通コンクリートブロック土留めにかかる土圧は「3段以下」、かつ「低い方の地面より追い出して2M以下まで」となります。
↑例えば下段擁壁が1.6M~1.8Mの場合。上段普通コンクリートブロック土留めにかかる土圧はおのずと「3段以下」、かつ「低い方の地面より追い出して2M以下まで」となります。
↑例えば下段擁壁が1.8M以上の場合。上段普通コンクリートブロック土留めには土圧をかけてはいけません。
普通コンクリートブロック土留めの扱いは、状況により見解が変わることがありますので、必ず建築指導課に相談しに行ましょう!
お読みいただいてありがとうございました!
さて次回ブログでは本調査についてまとめていきます。
※このブログの内容は、あくまで個人見解にもとづくものであり、正確な情報は必ず市役所など行政機関に確認するようお願いします!
邸宅巣箱チーム一同