鎌倉002

家型の記号性による住まう意志の空間化

本計画は、RC造の基壇上に木造の家型ヴォリュームを載せた二層構成の住宅である。1階には書斎や茶室など補助的な機能を収め、2階には居間・寝室といった生活の中核となる諸室を配し、切妻屋根で一体的に包み込んでいる。雨仕舞や景観的な文脈において家型は古典的な合理性を備えるが、本計画ではそれに加えて、住まう意志を明確に象徴化する建築的装置として機能させた。抽象的かつ力強いこの形式は、住まう決意を空間に昇華させる。本計画は、コロナ禍以降に多様化した住宅観に対して、家型という記号の普遍性を再読し、建築の原型的意義を現代に接続しようとする試みである。

主要用途:一戸建ての住宅
建築種別:新築
構造種別:混構造
敷地面積:328.39㎡
延床面積:159.91㎡
竣工年月:2022/07
意匠設計:邸宅巣箱+五十嵐悠介建築事務所
構造設計:杉本将基構造設計事務所
施工会社:大同工業
建築写真:根本健太郎,原田教正