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​​​Tさん一家のマイホーム記

鎌倉の住宅に一点集中することで、設計サービスを充実させる

邸宅巣箱では、効率性よりも親身にクライアントと向き合うこと、実直に設計と向き合うことを優先しています。

雑誌掲載による宣伝広告は行わず、営業はコストの抑えられるウェブサイトが中心。また建設地を鎌倉近辺に限定して、移動経費をできるだけ抑える。時間やコストは、設計作業そのものに投入し、クライアントひとりひとりに寄り添った設計サービスを提供するよう心掛けています。われわれのやり方は、大量に案件を抱えて、歯切れよく案件を処理してゆく都会的な経営スタイルとは対極のものです。
新築住宅をつくる場合のプロセスを、Tさん一家の事例をもとにご紹介します。

1. ラフプランニング

顔合わせ

Tさんとの初顔合わせ。常識のフレームをいったん取り払って、ぜひ新しい生活と建物に希望する自由な要望をお聞かせ下さいとお話を始めました。「こんな家にしたい!」というご要望をたくさん聞かせていただくことができ、上手くまとめられれば、面白い提案ができそうな予感です。

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資金計画書

家づくりには実際の建設費以外にもいろいろな費用が生じてきます。Tさんも諸費用のややこしさに少し不安をお持ちのようでしたので、その場でざっくりと仮想資金計画書をつくってご説明差し上げました。今までピンときていなかった諸費用の内容がようやく腹おちし、マイホーム計画がまた一歩リアルなものに感じられた様子で、とても有意義な打ち合わせになりました。

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土地アドバイス表

この時点ではまだ候補地について最終的な申し込みをされていませんでしたので、建築基準法などの専門的なところから、周辺環境まで、メリットデメリットをひとつひとつ丁寧に説明をしました。なお土地を探している場合でも、見学に同行したり、要望や資金面から理想の土地を逆算したりと、アドバイスさせていただく機会も多いので、ぜひ土地の選定だけでもお気軽にご相談ください。

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ラフプランニング

要望を落とし込んだ仮想の間取りをご覧頂きました。単純にリビングダイニングの広さを優先すると、ベッドルームがTさんの想像してたよりも狭くなってしまう。そこでわれわれは、一部を半地下室(地下室は緩和措置がある)にする提案を差し上げました。実際の間取りに対して意見を出し合うことで隠れたニーズが見えてきたり、要望の優先順位がはっきりして、今後の課題がクリアになりました。

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2. 基本設計

設計監理委託契約

改めて契約条件や設計料の最終的なご説明を差し上げて、設計監理契約を締結しました。契約書は双方に不利のないよう建築四会の標準フォーマットをベースとしています。これからいよいよ本格的にTさんの家の設計が始まります!

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測量・役所・地盤調査

専門業者にて土地の測量調査、役所調査、地盤調査を行いました。地盤調査はスウェーデン式サウンディング調査(住宅など小規模建物でよく用いられるもので、地盤の支持力特性を計測)にて行われました。この調査結果をもとに地盤改良の仮判定します。Tさんの選んだ土地は高台にあって地盤も良さそうなので、地盤改良不要の可能性が高いと予想。建設費もできる限り抑えたいので、良い判定がでることを祈るばかりです。

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プランの打ち合わせ

Tさんから頂いていた追加要望を結集して、再び間取りの検討。打合せを重ねるたびに図面の密度を上げて、より実践仕様としていきました。Tさんからのフィードバックをもとに間取りと格闘、3度目の打合せのときには更新プランとともに、模型をお見せしました。納得ゆくまで突き詰めていった結果、ご夫婦とも納得の家になったようで嬉しく思います。

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見積もり予想書

本日はTさんに見積の予想書をお見せしました。一般的な設計事務所ではただ坪単価で大雑把に計算するだけで、実際、数量を拾って計算するのはもっぱら施工店さんです。自由設計では坪単価計算はあまりあてにならないのと、予算オーバーのときにどこを調整すれば見えてこないので、われわれはいったん設計者自身で工事見積もり書をつくってみることにしています。ひと手間かけて予算内に納まりそうな見通しを立ててから、施工店さんに見積もり依頼をすることで、建設費が大幅にズレてしまうことのないよう工夫しています。

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概算見積依頼

Tさんの家はコスト面がとてもシビアでしたので、初期段階でいったん施工会社に概算見積を依頼してみることにしました。これが最終というわけでなくて、実現に向けて見落としている障害はないか、その実効性を担保することが狙いです。今後の打合せでは、この金額をベースとしながら増減を勘案して進めてゆきます。

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3. 実施設計

​構造設計・構造計算

Tさんに間取りの最終承認を頂いて、構造設計と構造計算を開始しました。構造計算では建物がどのくらいの変形や応力に耐えられるかなどを数値でチェックし、安全性を最終確認します。また構造計算開始後に間取りを変更すると、柱や梁が動いて改めて構造計算をやり直しになってしまうので注意です。なお構造設計と構造計算については、専門の構造設計事務所とチームを組んで設計を進めています。

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​​設備の打ち合わせ

照明、コンセント、TVジャック、インターネットなどについて種類と位置を決めました。ご主人の趣味にあわせて、新居にはオーディオシステムを導入できる下準備を施します。また当初から迷われていた床暖房については、予算をちょっとオーバーしても1階には採用したいというお話を頂きました。完成後にあとからリフォームで設置するのも簡単ではないので、やるなら今ですね。

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​住宅設備と家具の打ち合わせ

メーカーショールームで水栓や洗面器、バスタブなど住宅設備のお打合せをしました。ご主人がずっと気にされていたバスルームは、きちんと実物を見て納得のうえ決定。大変ご満足されたご様子でした。住宅設備は我々からご提案することももちろん可能ですが、ハウスメーカーのように標準品やオプション品という括りはありませんので、ぜひショールームをいくつかまわって頂いて、お気に入りの水栓や洗面器を見つけて頂くのも、家づくりの素敵な思い出になるかと思います。

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仕上げの打ち合わせ

ビニールクロスは使いたくないということで、いろいろな実物サンプルをお見せしながらの打ち合わせになりました。塗装、漆喰、土壁、木、石などいろいろな素材をアレンジして使用できます。予算との兼ね合いで、最終的にはリビング壁は漆喰、床は無垢フローリングにて決定。また奥さまのご親戚が左官職人で、直接発注したいとの相談がありましたので、柔軟な施工店さんを選べば大丈夫とお伝えしました。住宅会社では支給品は敬遠されがちですが、せっかくなら積極的に検討して、最小コストで最大のパフォーマンスをあげることを目指したいですね。

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本見積依頼

施工店さんに本見積もりの作成を依頼しました。今回は3社の競争入札となります。二社はわれわれが日頃お世話になっている工務店さん、一社は奥さまのご親戚から紹介頂いた工務店さんです。建築家住宅に実績のある施工店さんであれば、ご希望の施工店さんでも見積もり依頼いたします。どんぶり勘定でペラペラの見積書しか出さない施工店さんでなく、細目まできちんと整理された見積書を提出してくれる施工店さんを選定するように心がけています。

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見積の精査

ようやく各社から見積もり書が出揃いました。これから各施工店さんの見積書に間違いがないかチェックしていきます。何にいくらかかっているのか精査し、割高なものは工務店と交渉して、Tさんが適正価格で住宅購入ができるようサポートします。

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4. 着工準備

工事契約

Tさんと各工務店さんとの面談。印象も良く、金額的にも良心的だった工務店さんにお願いすることに決定しました。後日、工事契約を締結する予定です(工事契約はTさんと施工店さんの間で締結されるもので、設計者は設計監理者という立場になります)。いよいよ着工に向けての本格的に準備が進められていきます。

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確認申請の提出

間取りと見積金額に目途がついた段階で、確認申請と関係法令の書類提出を行いました。鎌倉らしく建築基準法のほか、地区計画や条例、埋蔵文化財包蔵地など特殊な申請も必要で、こちらは先行して審査済み。確認申請の許可を取得しましたら、いよいよ工事スタートです。

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近隣への挨拶

工事中のトラブルを未然に防ぐため、近隣挨拶を行いました。まず監督さんから工事スケジュールや騒音など、工事自体についての説明が行われます。通常、設計者不在で監督さんだけで行うケースが多いのですが、我々は、設計者も同行することにしています。工事自体のことばかりでなく、計画建物の概要についてもあらかじめ近隣住民に説明して、「こんな建物なんて聞いてない!」とお引渡し後のご近所付き合いに不便が起こらないようにできる限り配慮しています。

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5. 工事施工

古屋の​解体

古屋の解体工事から着手です。もし実家など思い入れのある建物でも、早々に解体してしまう業者も多いのですが、われわれは解体前に現場を訪れて、新築家屋で再利用できるような材料を探したり、庭の残したい樹木などについて打合せを行います。

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建築工事と設計監理

工事が本格的に始まりました。われわれは工事が設計図書どおり適切になされているか定期的にチェックをします。建設現場は鎌倉市内。われわれの事務所からも近いので、なにかあったらすぐに現場に駆けつけられそうです。やはり頻繁に現場チェックできるのは、地場事務所の最大のメリットだなと改めて感じてました。

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施工図のチェック

工事が始まれば設計は終わりというわけではありません。監督さんと、追加の指示図面や施工図面(現場レベルの詳細図面)のやり取りをしていきます。大手住宅メーカーでは徹底して標準化・簡略化されてしまうプロセスですが、われわれはできるかぎり手間暇を惜しまず、Tさんの家に相応しいオリジナルな納まりを考えていきます。せっかくわれわれを信頼頂けたのだから、建築家の知識と経験が反映された家をお渡ししたいですね。

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現場施主打ち合わせ

現場進行中は、それぞれのターニングポイントでTさんに現場にお越し頂き見学会をしました。例えば上棟したあとに行われる現場打合せでは、配線前にコンセントやスイッチの位置を実際の現場で最終確認する機会となります。

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お引渡し

ついに待ちにまったお引き渡し。工務店さんから床暖房や給湯器などの取扱い説明をして頂いた後、鍵を受け取ったTさんが引き渡し書類にサイン。Tさんはこのときこれが自分の家なんだという実感が湧いたそうです。本当に素敵な家です。この家で、ご家族いつまでも仲良く暮らして頂けたら嬉しく思います。これをもって設計監理業務は完遂になります。本当にどうもありがとうございました!

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定期点検

アッという間に引き渡しから早1年。施工店さんの1年点検に同行してきました。木製の製作窓の開閉が少し固くなったなというところ以外は不便もなく快適に過ごして頂いているようでひと安心。大切に住んで頂いているのを随所から感じました。まったりとお昼ご飯をご馳走になって解散。これからも末永くよろしくお願いします!

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